写真に興味を持ち、かれこれ20数年経過した。人さまのように、被写体を造形的に切り取ったうまい写真が撮れない。自分でもよくわかっている。つまり不器用で、美的センスが欠如しているのである。
撮影のテーマを見つけるため、鳥取から国道53号線を中国山脈に向かって車を走らせた。列車にはそれほど興味はないが、木造駅舎には強く惹かれる所がある。(中略)
しばらくして『若桜鉄道』の撮影を思いついた。十数年前目的もなく暇つぶしの感じで、若桜線を回ったことがある。当時と比べて、改札口、窓枠が新しくなり、手が入っている駅舎もあるが、まずは大丈夫。また、地元でもあり、自宅からも近く好都合。今までの迷いが吹っ飛び、撮影開始となった。
(「あとがき」より抜粋)
書名:石原泰紀写真集『若桜鉄道』
著者:石原泰紀
発行・編集:有限会社池本喜巳写真事務所
発売:今井出版
定価:1,500円+税
ISBN:978-4-86611-079-0
2017.07.01.sat.
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