島根県立古代出雲歴史博物館は、島根の特色ある歴史・文化の調査研究と成果の発信、歴史・文化を生かした人づくり・地域づくりへの貢献をめざし、平成一九年(二〇〇七)三月に開館いたしました。開館後、古代史だけでなく、中世史・近世史、考古学、民俗学、美術史など、多岐にわたる研究成果を、展覧会などを通じて発信し、この三月に開館一〇周年を迎えました。
そこで、このたび、開館一〇周年を記念して、企画展「出雲国風土記―語り継がれる古代の出雲―」を開催することといたしました。和銅六年(七一三)、律令国家により、特産物や土地の様子、地名の由来、伝承などを記録し、報告するよう命じられ、各国でつくられたのが「風土記」であり、その命令から二〇年後の天平五年(七三三)に完成した『出雲国風土記』は、〝ほぼ完本〟というべき形で現存する、唯一のものです。そのため、文字資料に恵まれない古代、しかも、「六国史」などにほとんど現れない古代の地方にあって、『出雲国風土記』は、多くの情報を提供してくれる貴重な「風土記」といえます。
島根県立古代出雲歴史博物館 館長 栗原 昌子 (「ごあいさつ」より)
書名:企画展図録『出雲国風土記 ─語り継がれる古代の出雲─』
発行:島根県立古代出雲歴史博物館
定価:1,500円(税抜)
ISBN:978-4-86611-066-0
2017.3.25.sat.
定価:1,500円(税抜)
ISBN:978-4-86611-066-0
2017.3.25.sat.